押さえつけられた側がツクッタ世界/「彼岸花が咲く島」 [読んだ漫画/本/雑誌の感想]
芥川賞を受賞したとのことで「彼岸花が咲く島」を読みました。
図書館でやっと順番がきた!
沖縄をモデルにしたような島を舞台にした少女の物語です。
たしかに美しい。でもその先は?
抑圧された世界から解放されたかった人々の作ったクニ。
どこか牧歌的で確かに美しい。
でもどこか、なにかを恐れている。
抑圧される世界に戻りたくないから「今」を紡ぎ続けようとしている印象です。
人間は失敗し続ける動物です。
それを受け入れられずにいる世界は窮屈です。
未来がなければ楽しみがない。
やっぱりかたくるしくて楽しくない。
若者である主人公たちはそれを求めて「未来」に向かっているようでした。
無条件に「なんくるないさー」ができるってそれが輝いているんだな、素晴らしいなって思えました。
歴史は考え続けることが大事
ノロが教えてくれた歴史は重いものです。
確かに女性は苦しい立場に追いやられやすい。
でも女性はただ単に弱い場所にいただけで男と同じ立場にいたら?
同じような展開になっていたのではないでしょうか?
誰にもしいたげられない世界に近づきたいならやっぱり人類全員を巻き込んで考えていくべきではないでしょうか?
閉じこもるのではなくどんな考え、性も解放されてこそ。
「そんな考えもあるよね」と思える世界になって欲しいです。
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