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私は私として生きていく/政略結婚@高殿円 [読んだ漫画/本/雑誌の感想]



あらすじ


江戸末期・明治大正・昭和、百二十年の間に女性の生き方はこう変わった!

金沢城で生まれた私の結婚相手はわずか生後半年で決まった。(中略)
早すぎると思うかも知れないが、当時ではごくごく当たり前のことで、
大名の子の結婚はすべて政略結婚、
祝言の日まで互いに顔を合わせず、文も交わさぬのが慣習である。
私の生まれた文化の世とはそういう時代であった。――第一章「てんさいの君」より

不思議な縁(えにし)でつながる、三つの時代を生き抜いた三人の女性たち。
聡明さとしなやかさを兼ね備え、自然体で激動の時代を生き抜く彼女らを三部構成でドラマチックに描き出した壮大な大河ロマン!

女性も体をはった


時代は違えど女性も体を張り、息切れしながらも生き抜いたんだと思える一冊でした。

いつの時代も体力があり体が大きい男性が「体を張っている」と思われがち。

女性も「お家を続かせる」、「衆目にさらされ続ける」、「伝統を続ける器にされる」というものがあります。
それが女性にとっての「体を張っている」なんですよね。

華族からも家族からも


最後だからということもあるかもしれませんが、第三章の「華族女優」が印象的でした。

彼女は家族にも華族にもしばられていました。

でも段々と時代を経るごとにその足かせ手かせから外れていくのが泣ける。
比較するように母親と祖父は華族に蝕まれていくようでした。

呪いをかけているようで自身にかかっていく母。
段々、女優として売れていき自立した女性になって呪いから解けていくかの子。

何だかその対比が哀しくも美しいんですよね・・・。


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