僕は確かに「檸檬先生」を見ていたのに知らなかった―檸檬先生/珠川こおり [読んだ漫画/本/雑誌の感想]
「檸檬先生」という共感覚という感覚をもった少女と救われた少年の話の本です。
■共感覚とは
文字や数字に色が見えたり音を聴くと色が見える感覚。
小説を読んでいると人によって微妙にみえる色がちがうようです。
語りてである少年はどちらもあるようです。
私はどちらもないのでわからないけれど強制的に見えちゃうことは苦しいだろうなと思います。
マイノリティの人間関係
少年は先生によって救われました。
檸檬先生が何気なくかけてくれた言葉や行動で「独りじゃない」と思えた少年。
そして「拒絶」できる強さを持った少年。
そのおかげでしょう。
でも少女はどちらでもなかった。
いくつものフィルターを壊すこともできなかった。
「オレはここにいる!!!」「オレは怒っている!!!」と言えなかった。
少年の言葉を信じられないほど追い詰められた「俺」。
そんな檸檬先生がただただ哀しかった。
ニンゲン関係って救われることもあるし救えることもある。
けれど必ずしも相互関係になるとは限らない・・・。