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「廃墟の片隅で春の詩を歌え 女王の戴冠」-はたしてパワーとは?- [読んだ漫画/本/雑誌の感想]

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廃墟の片隅で春の詩を歌え 女王の戴冠 (集英社オレンジ文庫) [ 仲村 つばき ]


★あらすじ


王政復古を果たしたベルトラム朝。
だが女王ジルダと第二王女ミリアムの姉妹間の反目は、王宮全体を巻き込んだひずみとなり、新王政に影を落としはじめる。
姉たちの争いを止められない己の無力さや、政略結婚相手の幼馴染・グレンを思うように愛せないことに苦しむアデールだったが、常春の国・ニカヤで出逢った三人の国王兄弟たちや民との交流を通し、新たな可能性を見出していく。
隣国カスティアとの戦争の兆しに、否応なしに厳しさを増すイルバスの情勢。
アデールを愛するあまり、グレンは次第に常軌を逸した行動をとり始め……。
果たしてアデールとイルバスの未来は!?
激動のクライマックス!


自分ははたして何をなすべきか?


「ベアトリス、お前は廃墟の鍵を持つ王女」-私が目指したい女性 の前日譚(?)。
ベアトリスの先祖で孫の代になっても尊敬されている女性が主人公です。

快活で有能、その上愛されやすい性格のアデール。
災いしてか母と姉から「おとなしくしていなさい。黙っていなさい。」と言われ続けます。

年上や親から繰り返し言われれば頭に焼き付いちゃいますよね。
結果、顔色を窺いオドオドした自分をなくした女性に完成。

革命派の手に国が落ちたときにはまさかの幸いか塔に幽閉ですみます。

長姉が見殺しにするどころか救いだしたのは最初はわかりませんでした。
ライバルは少ないほうがいいのに。

多分、天性の「愛され力」が無視できなかったんでしょうね。
有能さと引き換えに社交的ではなかったから。

次姉は社交力はあるものの奔放すぎるし。

覚醒したベアトリスは意志を持った女性になります。

自分の人生を生きるということは怖いものです。
何事もうまくいくとは限らないし選択次第では「おろかなドードー」になりえます。

だからこそ勉強する。
だからこそ前にすすむ。

誰も傷つけないために。

パワーは「武力的な力」だけとは限らないと教えてくれます。
意志にもとづいた知力、かんがえる力も等しくパワーなんです。




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